http://asaito.com/research/2019/12/post_60.php

15歳から全盲になった女性の話。

ものすごく微細な音や触感、コミュニケーションを通してその環境を想像して行く。

見えないものを想像する、視覚に頼れないがゆえに、感覚の可能性が広がっている。果たして自分は彼女より「観えて」いるのだろうか。

 

家にいる。外のおと、自転車が走行している音から、その人物、状況、路面、、、環境というものを想像する。今、右の部屋のエアコンの音にも意識を向けている。音から、音のその反響から、右の部屋の空間を思い出す。とても楽しい。想像すること。

スピーカーの側面を舐めた時のその舌触り、味を想像する。行ったことないお店、「かっぱ」の煮込みの味、香り、触感を想像する。楽しい。これがただ自分のしたいような想像で終わらすのであれば、ただの妄想で終わるのかもしれない。

 

この話の彼女は、自分が想像した環境を、他者とのコミュニケーションを通して、修正し、確かなものとしてゆく。妄想にとどまることなく、そうした立証のプロセス、調査すること、自分の願望とは関係なく、事実と照らし合わせることが、結構重要なきがする。